レッドリボンの日



今日は世界エイズデーだったんですね。
Googleを見るまで気づかなかったんですが…

知り合いの方が、貧困撲滅のための資金調達を目的にした、
国際税に取り組んでいます。

航空券に少しの税をかけて、それを途上国の医薬品にあてる
基金を、いくつかの国が一緒になって始めたりしている
そうです。

許可をもらって、今日メールでいただいた
知り合いの方の文章を掲載させていただきます。

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■世界エイズ・デーに寄せて、
ユニットエイド(UNITAID)スキームに注目を■

来る12月1日は世界エイズ・デーです。今年はエイズが
最初に発見されてから25年目にあたります。

国際社会は国連を中心に対策を強化していますが、
その蔓延状況を食い止めるには至っていません。

国連エイズ合同計画(UNAIDS)によると、エイズウイルス
��HIV)に感染している人は3,950万人に及び、
2006年一年だけでも430万人もの人々が新たにHIVに感染し、
エイズによる死亡者は290万人にも上りました。

とくにサハラ砂漠以南のアフリカで感染が深刻で、
世界の感染者の63%が同地域に集中しています(06年最新推定値より)。

医療の進歩により、抗エイズ薬によってHIVの増殖を抑制し
症状の進行を止めることができます。これにより感染者は普通に
生活を送ることができるようになっています。

問題は、途上国の人々にとって医薬品がまだまだ高く、効果のある
治療ができていないことです。実際、途上国に住む最低でも
600万人の感染者が、抗エイズ薬を緊急に必要としているにも
かかわらず、昨年薬を投与されたのは130万人にとどまりました。

さらに、途上国ではこれにマラリアや結核も加わり、
��大感染症として人々を苦しめています。「貧しいがゆえに
治療可能な病気も直すことができず、そして病気ゆえに
いっそう貧困になる」という悪循環に陥っています。

こうした中で、この9月に3大感染症と戦う上でたいへん
注目すべき動きが国際社会でありました。それはフランス、
ブラジル、チリ、ノールウェイ、英国の5カ国と
米国の前大統領クリントン氏が主宰する財団によってUNITAID
��ユニットエイド)という医薬品購入機関がつくられたことです。

UNITAIDは、3大感染症関係の医薬品を長期に大量に購入する
ことにより、またジェネリック薬(ノーブランドの薬)の
供給拡大により、医薬品の価格を下げ、途上国の患者感染者に
安く治療薬を提供することを目的としています。

UNITAIDの理事会は各国政府代表のみならず、NGOや患者感染者と
共に暮らすコミュニティなど市民社会からの代表から構成され、
苦しんでいる人々の要望を通りやすくしています。

ところで、UNITAIDの資金は、主に航空券に小額の税を課ける
「国際連帯税」によってまかなわれることになっています。
フランスはいち早く7月1日からスタートさせ、チリ、ガボンが
これに続きました。今年から来年にかけて合計19カ国で導入する
予定になっています。

また、UNITAID設立の準備は、今年2月末にパリで「連帯と
グローバリゼーション:疾病の蔓延防止と開発のための
革新的資金調達」という会議を経て行われました。

この会議には、100カ国にも上る政府代表、国連など18の国際機関
そして60のNGOが参加しました。ここで「連帯税実施国」のほかに
「開発資金調達のためのパイロット・グループ」(現在44カ国)も
名乗りを上げました。残念ながら日本はどちらにも入っていません。

ひるがえって、日本の開発支援資金はもっぱら
政府開発援助(ODA)によって拠出されていますが、アフリカ等への
貧困対策や社会開発に充てられる無償援助は年々縮小の傾向にあり、
国際貢献の度合いを著しく低下させています。

巨額な赤字を抱えるわが国の財政を考えるとき、その増額を
ただちに行うことは困難です(増額のためのタイムテーブルを
国際社会から求められていますが)。

そうであるならば、新しい開発資金源を考える時では
ないでしょうか。そのためにも、上記パイロット・グループに
日本も入り、航空券税等を模索すべきではないでしょうか。

エイズ等感染症そして貧困克服のために、今こそ
「国際連帯」の時です。

(オルタモンド事務局長 田中 徹二)

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ユニットエイド(UNITAID)のHP(英語)
ユニットエイドを支援している日本の団体:
世界の医療団(メドゥサン・デュ・モンド) 
日本リザルツ
オルタモンド

おまけ:
世界エイズデーによせてのU2ボノのメッセージをここからどうぞ(英語)

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